それでも事実は変わらない

大学生が主に政治や歴史に関して思うことを大放言します

なぜ歴史を学ぶ必要があるのか

歴史を学んでも何も意味はない。そう思っている人も多々いるのではないのだろうか。確かに過去の事を学んだとしても同じ事が起こることはまずほとんどない。一見歴史を学ぶことは無意味だと思われても仕方ないだろう。

しかし、それは間違っている。同じことは起こらないとしても限りなく近い出来事は起こり得るからだ。このことを詳しく述べるため、一つの例を提示する。

現在、日本が抱える最も脅威とされている国際的問題は北朝鮮問題である。北朝鮮問題に関しては、誰しもがもういい加減にしてくれと思っていることだろう。アメリカを中心とする国際連合は次々と北朝鮮に対して厳しい制裁を加え続けている。このまま北朝鮮のミサイル開発が続くと、やがては石油の全面禁輸まで行うと考えられている。ただこの石油の禁輸が事態を良い方向に本当に導くとは限らない。なぜならこの石油の全面禁輸を強いられ、最悪の戦争へと突入してしまった国が過去にあるからだ。

それが日本である。第二次世界大戦当時、日本はアメリカの石油の全面禁輸措置によって、じり貧に追い込まれ、石油の備蓄が尽きる前に有利な状況で戦わなければならないとして、真珠湾を奇襲し、アジア、太平洋戦争へと突入したのである。アメリカによる石油の全面禁輸がなく、その後の国際情勢を見極めていたら、約310万人という犠牲者を出す悲惨な戦争は起こらなかったのかもしれない。よって北朝鮮も石油の全面禁輸が国連で採択されてしまった場合は、過去の日本と同じように無謀な戦いを仕掛けてくるかもしれないのである。

このように過去の歴史を学ぶことによって、私たちは現在の状況の分析に活かすことができるのである。今のこの複雑な国際情勢を見極めることにおいて、過去の歴史を学ぶことは大いに役立つのである。